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Project Story 04 : エッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門

石油化学で培った知見を活かし、
次の社会に新しい価値をもたらす
環境負荷低減ソリューションの展開。

住友化学の基盤事業を担ってきたエッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門では、次なる成長に向けて積極果敢にチャレンジを続けている。それは環境負荷低減ソリューション提供に向けた技術確立や体制整備の展開だ。その推進力となるのは、石油化学で培ってきた独自の技術と豊富な知見、そして、大規模かつグローバルなプロジェクトにおける経験値。環境負荷を低減し、循環型経済を形づくるこれらの取り組みは、社会への貢献だけでなく、ビジネスとしてのポテンシャルも大きい。若手社員たちが集まり、環境負荷低減を巡るプロジェクトを語り合った。

Profile

エッセンシャル&
グリーンマテリアルズ研究所
環境負荷低減技術開発グループ
ケミカルリサイクルテーマリーダー
2013年入社/理工学研究科 
応用化学専攻

炭素資源循環事業化推進室
2017年入社/商学部 商学科

エッセンシャル&
グリーンマテリアルズ研究所
グリーン触媒ソリューションズグループ
2020年入社/理学研究科 化学専攻

エッセンシャル&
グリーンマテリアルズ研究所
触媒・プロセスⅠグループ
2025年入社/工学研究科 応用化学専攻

Chapter01

再生可能原料を用いて、
石油化学産業の構造転換を目指す。

—— 始めに、さんが所属する炭素資源循環事業化推進室の役割について教えてください。

その名のとおり、廃プラスチックやバイオマス等の炭素源を循環させる環境負荷低減技術の開発支援や社会実装に向けた取り組みを推進しています。代表的なプロジェクトとしては、「エタノールを原料としたプロピレン製造」、「廃プラスチックの触媒分解によるオレフィン製造」などがあげられます。いずれも国のグリーンイノベーション基金事業に採択されたテーマであり、後者の開発はこの後に登場するさんのチームが担当しています。

—— 「エタノールを原料としたプロピレン製造」とは、具体的にどのような技術なのでしょうか?

プロピレンは、私たちの生活に欠かせないプラスチックの原料であり、これまで主に石油から製造されてきました。それを、バイオマス原料をもとにしたエタノールから製造しようというのが今回のプロジェクト。再生可能原料であるバイオマスを用いることで環境負荷を大きく下げることができ、石油化学産業の原料転換に貢献できます。

—— 大規模なプロジェクトですが、さんが担うミッションは?

このプロジェクトでは、2030年代前半の社会実装を目指しています。私が主に携わっているのは、開発の支援と事業化に向けた検討ですね。原料の調達もその一つであり、開発の各段階で必要となる原料を調達するとともに、事業化を見据えた調達スキームの立案などに携わっています。このほかマーケティングなど幅広い業務を担当しています。

—— 環境負荷低減プロジェクトに携わっていて実感するやりがいを教えてください。

私は、学生時代から環境課題に関心があり、その解決に向けて幅広い分野でチャレンジできると考えて住友化学に入社しました。事業化に向けてまだまだ乗り越えなければならない壁はありますが、研究所のメンバーたちと一緒になって一歩一歩前進している手応えに心躍りますね。また、グローバルな視野で仕事に取り組めることも住友化学の魅力。今回のプロジェクトでも、将来的にはライセンス事業として世界的に展開していく戦略を検討しています。

Chapter02

廃プラスチックを循環させる、
ケミカルリサイクル技術の開発。

—— さんは、現在どのような研究開発に取り組んでいるのでしょうか?

廃プラスチックを化学的に分解して、プラスチックなどの重要な基礎原料であるオレフィンを製造するための、触媒開発を担当しています。開発チームのリーダーとして全体の管理や他部署と調整などに携わるほか、自ら実験を行うこともあります。

—— ケミカルリサイクル技術の開発ですね。

そのとおりです。これまでの石油に替わって、廃プラスチックからプラスチックの原料をつくるわけです。この技術が実装されれば、循環型社会の実現に貢献できます。そのためにはスピードが重要であり、大学との共同研究などオープンな体制のもとに開発を進めています。

—— ブレイクスルーすべき壁をあげるとするならば?

一番頭を悩ませているのは、原料となる廃プラスチックですね。一般的な化学プロセスであれば、原料の品質も安定しているので、含まれる不純物の種類や量の把握は容易です。ところが、廃プラスチックの組成は多種多様で、想定していない不純物が含まれる可能性もある。このような変動に耐えられる触媒や製造プロセスを開発するためには、これまでにない技術や発想が求められます。ときどき暗闇の中を手探りで進んでいるような感覚を覚えることがあります。

—— それだけに技術者としてチャレンジしがいのあるテーマでもあるわけですね。

そのとおりだと思いますね。私は2021年から4年間、本社の技術・研究企画部に所属し、環境負荷低減に関わる全社的な技術テーマの立案・運営に携わりました。俯瞰的な視点を得られたことは貴重な経験でしたが、現場に復帰したいま、改めて実感しているのは研究開発の最前線に立つ楽しさ。ぜひこのテーマを事業化し、自分たちの技術で社会課題の解決に貢献したいと思っています。

Chapter03

独自の触媒技術で、
CO2を有用な化合物に変換する。

—— さんが取り組む「グリーン触媒ソリューション」とはどのようなテーマなのでしょうか?

わかりやすく言うならば、触媒の力で環境負荷の少ない化合物や製造プロセスをつくり出す技術ということになるでしょうか。

—— 現在、どのような研究を進めているのですか?

CO2を有用な化合物に変換する化学プロセスの開発に携わっています。残念なことに詳しい紹介はできないのですが、工場などから排出されるCO2をプラスチックの原料などに変換して環境負荷低減に貢献する技術。将来的には空気中のCO2を資源として扱えるようになりたいと考えています。現在は、変換に適した条件や触媒を探索しているステップです。CO2の一部を有用物質に変換することは成功しているのですが、実用段階ではなく、さらなる開発が必要。温度といった環境や触媒の組み合わせなど検討すべきことはまだ多く、仮説を立てて実験を重ねるといった実験室レベルでのトライを進めています。

—— 話は変わりますが、さんは最近、産休・育休から復帰したそうですね。

はい。1年間、産休・育休を取得し、この春に復帰しました。現在の研究テーマも、復帰後に取り組み始めたものです。私は、子どもの頃から理科が好きで、人の生活を支えるようなものづくりがしたくて住友化学に入社しました。環境課題についても以前から意識していましたが、子どもが生まれてからさらに関心が高まりましたね。

Chapter04

CO2からつくる合成メタンを、
次世代のエネルギーに。

—— さんは入社1年目ですね。どのような理由で住友化学に入社したのですか?

私は、大学院で有機合成化学を専攻し、博士後期課程まで進みました。化学の研究を通じて社会課題を解決する仕事に取り組んでみたいと思ったことが、住友化学を志望した動機ですね。他の化学メーカーと比べて、グローバルに事業を展開しており、研究開発に対して積極的に投資する姿勢に惹かれました。

—— 現在、どのようなプロジェクトに携わっているのですか?

合成メタンの製造を通じて環境負荷低減やカーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目的としたプロジェクトです。合成メタンとは、CO2と再生可能エネルギー由来の水素を原料に合成されるメタンのこと。既存の都市ガスと同じ成分のため、広く利用できる可能性があり、脱炭素化に向けた次世代のエネルギーインフラとして期待されています。

—— 具体的にはどのような研究開発を?

合成メタンの製造プロセスで鍵を握るのが触媒技術。私は、主にこの新規固体触媒の設計や合成、性能評価を担当しています。目的の変換反応に適した触媒材料の探索や、反応条件の最適化に向けた実験などに日々取り組んでいます。合成メタンの生成プロセスは複雑で、複数の反応が同時に進行するため、触媒の活性や安定性の確保が重要になります。このあたりが一番の難しさですね。

—— 入社1年目として、どのような手応えを感じていますか?

大学での研究では目の前の成果だけを見ていた感じですが、企業ではコストや競合他社の動向など、さまざまな要素が研究開発に絡んできます。このあたりの感覚が新鮮ですね。やりがいは、やはりインパクトの大きさ。研究開発はまだラボレベルですが、私が見出した触媒によってプロジェクトが一気に前進する可能性もある。そこから住友化学の新しい事業が立ち上がり、環境負荷の低減によって社会にも貢献できるわけです。プロジェクトは、早期の社会実装を目指しています。

Chapter05

住友化学ならではの技術や経験を活かし
新たな産業を創出していく。

—— 住友化学における環境負荷低減ソリューションの位置づけについて、皆さんはどう考えていますか?

住友化学の未来にとって欠かすことのできない戦略だと思います。なかでも私たちが所属するエッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門においては、新たな成長を牽引する領域という位置づけです。石油化学分野はある意味で成熟化しつつあり、そこで蓄積してきた技術や経験を活かして、次なる価値を創り出していくステージにある。環境負荷低減こそが、その新しい価値であるというのが共通認識だと思います。

サーキュラーエコノミー(循環型経済)の形成など、まさに新しい価値の創出ですよね。従来の石油化学と違う、新しい産業を生み出すという感覚で仕事に取り組んでいます。

私たちの世代って、もう生まれた時からプラスチック製品が当たり前のようにある感覚で育ってきたじゃないですか。こんな便利なプラスチックが他の素材に置き換わることは、私にとって想像できない。それよりもCO2や廃プラスチックといった非石化系の原料を用いて、環境負荷の少ない循環型の技術を確立していくべきだと考えています。それこそが住友化学における技術者の使命であり、やりがいだと感じています。

—— そのミッションに挑んでいくうえで、住友化学ならではの強み、魅力はどこにあると感じていますか?

いまも話したように、石油化学で培ってきた独自の技術や経験だと思います。なかでも、今日集まった技術系社員の3人全員が触媒の技術者であることからもわかるとおり、触媒に関わる広く深い知見は、環境負荷低減技術の開発においても大きな強みになっています。

触媒に関する技術力の高さについては、私も入社してみて改めて実感しています。触媒は、クラシカルな技術と思う人もいるかもしれませんが、まだまだ可能性にあふれた分野。そのブレイクスルーから、社会に貢献できるような事業を生み出していくことがこれからの目標です。

一方、私のような文系出身の社員にとっては、こうした卓越した技術力をバックボーンに、スケールの大きなビジネスに挑んでいけることが魅力。住友化学では、そのフィールドが世界に広がっています。みんなでチームを組んで、次代の事業を創出し、社会に貢献できる仕事に取り組んでいきたいですね。

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