Interview住友化学の社員たち
技術系
会社や社会の役に立つ研究に
取り組むとともに、
成果を論文としてまとめることにも
積極的に挑戦していきたい。
基礎研究
先進基盤技術研究所 環境科学グループ
2018年入社/農学研究科 生命機能科学専攻
Chapter01
希望を叶え、社会課題解決に
貢献できる職場との出会い。
大学ではガーデニング部と茶道部に所属し、特に茶道部では部長を務めました。研究室に配属されてからは、研究活動に打ち込む日々を送りました。そして、社会人となった現在は、仕事や育児が生活の中心ですが、学生時代に積んだ経験は今も私の価値観や行動に大きく影響を与えています。
大学と大学院では「植物ホルモン」に関する研究をしていました。具体的には、植物が植物ホルモンと呼ばれる生理活性物質をどのように生合成し、その後、代謝によってどのように不活性化するのかという仕組みについて、化合物および酵素遺伝子の両面から解明に取り組みました。
就職にあたっては、研究で身に付けた天然物化学や生化学、分析化学といった知識や、微量分析などの技術を生かせる仕事に就きたいと考えていました。特に、農薬メーカーであれば、食糧の安定生産やその安全性の確保を通じて広く社会に貢献できると考え、強い興味を持つようになりました。
そこで、国内有数の農薬メーカーである当社のインターンシップに参加しました。印象的だったのは、職場でのコミュニケーションがとても活発で、各人が直面している課題や困難を皆で共有し、助け合いながら乗り越えていく姿です。また、海外売上比率の高さからグローバルな仕事も多く、安全性研究の技術力が国内屈指である点も大きな魅力でした。さらに、住友化学は、環境問題と食糧問題の同時解決を目指して創業した会社であり、その理念が私の価値観と合致しているため、自分の希望に適った職場だと思いました。
Chapter02
科学の力で守る、
製品の安全性と信頼。
入社以来、私は研究開発の業務に従事しています。属する「先進基盤技術研究所」では、化学物質の「ヒト健康」と「環境」に対する影響などを評価しています。最先端技術を活用して、安全性研究の充実や効率化、強化を図っている点に魅力を感じています。
中でも「環境科学グループ」は、当社が開発・製造する化学品の環境への影響を評価することを目的として、テーマごとに複数の部署に分かれています。所属部署である「残留動態チーム」では、農薬が植物や土壌など実際の環境中で、どのような形態で、どれくらいの量が残留するのかを評価しています。
私は主に、開発中の農薬について、土壌残留性や作物残留性に関する圃場での予備的試験や、植物中での代謝経路を調べる実験を行い、その農薬の環境中での挙動を科学的に明らかにすることに力を尽くしています。農薬を国内や海外で販売するためには、各国の規制に従い、現地の圃場などを利用して試験データを取得し、登録申請を行う必要があります。そのための計画立案や、試験のモニタリング、報告書作成といった業務も、私の重要な役割の一つです。
より安全な農薬の普及を目指して、各国で規制が厳格化され、新しい要求事項や試験項目が増えています。そのため、新規製品の開発では、十分に安全性の高い化合物のみを選定できるよう、開発初期段階で安全性データの取得とスクリーニングを行っています。また、既存製品についても、新しい規制に対応し、より精緻な試験データを取得することで、最新の科学的知見に基づく評価水準においても安全性を証明することが求められています。私たちは、安全な新規製品の開発を推進し、既存製品の安全性も継続的に検証していく重要な役割を担っていると自覚しています。
Chapter03
向上心が切り拓く、
新たな挑戦と成長。
入社して数年目に担当した、開発初期の農薬を対象とした花粉残留分析の仕事が、特に印象に残っています。農薬を作物に散布した後に花粉を採取し、新たに開発した分析法で花粉中残留量を定量することで、農薬がハチに対して有害な影響を及ぼさないことを確認するというものです。この業務を進めるうえでは、特に花粉の採取と分析法の確立に課題がありました。
まず、花から花粉を採取することは難しく、得られる量も非常に限られていたため、多くの人手が必要でした。他の部員に作業をお願いするにあたって、協力してもらいやすい環境づくりに努めました。具体的には、各人のスケジュールを見える化し、都合のつく時間に自由に作業してもらえるよう作業分担を工夫し、必要な器具の事前準備も行いました。その結果、部署が一丸となって試行錯誤しながらも、必要なサンプルを集めることができました。
分析では、非常に低濃度の化合物を正確に測定しなければならず、わずかな汚染でも結果に大きく影響を及ぼしてしまうという難しさがありました。当時、私の所属部署では花粉分析の経験が浅く、多くの手間をかけながら細心の注意を払って進めるしかありませんでした。そこで、より簡便で再現性の高い分析法の確立に挑戦しました。化合物の化学構造や性質、花粉の特性を踏まえ、どのような分析法が適しているかを検討し、それまでの知識や経験、文献情報を活用して分析法の構築と改良を重ねた結果、新しい分析法の確立に成功しました。
自分が主体となり、最初から最後まで取り組んだ初めての仕事だったため、やり遂げたときの達成感は格別でした。旧来のやり方に固執せず、新しい手法を追求する向上心が、自分の仕事を面白くし、付加価値を生み出すのだということを学びました。
Chapter04
周囲のサポートが広げる、
挑戦と成長の可能性。
実験は試行錯誤の連続ですが、その過程でさまざまな仮説を立てて検証していくことに、私は大きな魅力を感じています。前述の新しい分析法の確立のように、自分の立てた仮説が的中し、実験が成功したときは、大きな喜びを感じます。
農薬の安全性に関わる業務に必要な知識は尽きることがなく、年次を重ねても学び続ける必要があります。どれだけ勉強しても不十分だと感じることも多く、時間がいくらあっても足りないほどです。農薬は使用される国や地域ごとに登録が必要で、登録取得のためには、各国の規制に対応し、さまざまなデータを当局に提出しなければなりません。そのため、評価事例や対応件数など、積み上げてきた経験がものを言う仕事であると実感しています。
こうした現実を前に、育児のための時短勤務で働く私は、時に制約を感じることもあります。しかし、現在の所属部署では自分の裁量でスケジュールを組めるため、子どもの急な発熱などで休まなければならないときも、自ら業務計画を調整することができます。また、助けを求めれば必ず周囲がサポートしてくれます。業務面だけではなく、研究に行き詰まった際にも熱心に助言をもらえる環境です。温かいサポートに触れる度に、恩返しの気持ちで一層努力しようと思いますし、これから入社される方々に対しては、私自身も力になりたいと感じています。
現在は、より効率的に業務を進めることで、限られた時間の中でも成果を上げられるようになりました。周囲の助力や助言を得やすい当社の風土を追い風に、日々成長を実感しながら業務に取り組んでいます。
Chapter05
自分らしさと努力が
評価される。
当社には最先端の設備が導入されており、在職中に博士号を取得する人も多く、常に新しいことにチャレンジできる環境が整っています。また、国際的な規制の枠組み作りに、工業会の一員として参画する機会も少なくありません。実際、私も分析手法に関する国際的な専門家会議に参加することができました。
こうした恵まれた環境を最大限に活用しながら、私は今後も勉強を重ね、さまざまな分野の専門家と協力することで知識や経験の幅をさらに広げ、安全な農薬の開発に貢献できる仕事に携わっていきたいと考えています。また、最新の技術や規制動向にも常にアンテナを張り、社会の役に立つ研究に取り組むとともに、科学者として学会発表や論文投稿にも積極的に挑戦していきたいと思っています。
そして最後に、就職活動中の皆さんにお伝えしたいことがあります。住友化学は「ありのままのまじめさ」「コツコツと努力する姿勢」をしっかりと評価してくれる会社です。その根底には、目立たない業務や小さな仕事にも妥協せずに、きちんと取り組むという当社の文化があると感じています。
就職活動では、時に他の人たちのように華やかにアピールができない自分に自信を失うこともあるかもしれません。しかし、当社のように無理に自分を飾らずとも、確かな強みを評価してくれる会社もあります。皆さんがありのままの自分で安心して働ける職場に出会えることを心から願っていますし、それが当社であれば、私も嬉しいです。
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