Tさん
インタビュー
地元企業への就職を考えていた私が住友化学を選んだのは、住友化学に入社した高校の先輩や知人から、社員同士の仲が良く仕事熱心な方が多いと聞いたことがあり、「働きやすい会社」という良い印象を持っていたからです。
「自分自身が成長できる会社」と思えたことも、入社を決めた理由のひとつです。
工業高校で機械系を専攻していたので、あまり知識のない化学業界へのチャレンジには不安がありました。そんな不安を解消してくれたのが、職場見学で先輩社員からもらった「最初は慣れなくて苦労するかもしれないが、壁を乗り越えられるように私たちがサポートする」という言葉でした。
当時、その先輩社員は若手だったので…。「ここまで力説できるということは、若手でもやりがいを持って働ける会社なんだな。自分とあまり歳が離れていないのにスゴイな」と感じたことが今でも強く心に残っています。「自分自身が成長できる会社」と思えたので、志望することを決めました。
愛媛工場の中にある菊本工場で、家庭用の殺虫剤の有効成分や農作物に使用する殺菌剤・除草剤、医薬品関連製品を製造しています。私たちの工場で作った製品を原料に、他の工場でまた別の製品に加工され、最終的に市場で販売する製品が作られるんですよ。
担当しているプラントでは年間に数種類の製品を作るため、異なる製品を製造する前後に装置を洗浄したり、配管を切り替えたりする作業が発生します。作業量が多く忙しい部署ではありますが、幅広い製品を作ることで、さまざまな知識や技術を習得できることにやりがいを感じています。
私は、自分の仕事を「人々の生活を豊かにする製品を作る仕事」だと考えています。虫が苦手な方や、虫に刺されやすい方、農作物の病虫害で困っている農家の方に自分が製造に携わった原料を使った製品を使ってもらっています。つまり、自分の仕事がどこかで人の役に立っているし、誰かの生活を豊かにできていると思うんです。そう考えながら、日々の仕事に取り組んでいます。
私の所属している課では、安全性や生産効率の向上、業務負担軽減などを通してよりよい職場環境を作るための改善提案の取り組みを実施しています。その中で、私は「ろ過機」の分解・掃除頻度を減らすための改善提案を行いました。
私の担当しているプラントには「ろ過機」という装置があり、“ろ布”と呼ばれる布を敷いて不純物などを取り除きます。この“ろ布”は、使用を重ねると「ろ過機」内に蓄積する不純物が固まり、「ろ布」に当たって「ろ布」が破れてしまうので定期的に「ろ過機」を分解し、「ろ布」の交換と「ろ過機」内部の掃除をする必要がありました。
交換には“ろ布”の購入費用や「ろ過機」分解のための工事委託費用がかかり、固まった不純物の掃除に相当な労力も必要でしたので…私は製造工程に「ろ過機」の内部洗浄の手順を入れることを提案しました。
その結果、約1か月毎から2か月毎まで交換頻度を少なくすることができました。また、不純物の固まりの状態も柔らかくなり、交換時の作業負担も軽減しました。
上司からは、入社して間もない時期にこれだけの改善提案を出せたことを高く評価していただきました。
疑問を持ったことを調べたり先輩や上司に相談したりして、自分なりに考えて改善に取り組むこと。そうすることで仕事の幅も広げていけることが、今回の改善提案を通じて実感できました。今後も、何事にも興味と疑問を持つことを忘れず、仕事に取り組んでいきたいです。
私の所属部署では、何か課題があればメンバー同士で話し合って解決策を考えます。そのときには、先輩や上司だけでなく、私のように年次の浅い社員も参加させてもらえます。解決策もひとつではなく、複数の解決案を考えて、その中でより良い方法を選んで実行していくんです。
こういう取り組みは非常に大切だと思いますし、自分も将来は上司や先輩社員と同じようにメンバーで話し合いながらよりよい解決策を導くことのできるような人になりたいと考えています。
そのために、自分の中の不明点は積極的に質問して、上司や先輩社員の知識を吸収することを心がけています。今後は「この分野なら誰にも負けない」と言える分野も作っていきたいですね。