People | プロフェッショナル技術系

品質検査の

最後の砦である

品質保証部の

仕事。

自分が納得いくまで

何度も確認し、

安心・安全な製品を

お届けしたい

【入社動機】

「チームで協力し良いものを創る、
そしてその中で自らを高める」への共感
×就活で出会った社員の姿に感じた「社風」の良さ

就活を始めた当初は、大学で専攻していた化学の知識を活かせる企業を探していました。そのため、化学メーカーだけでなく、食品メーカーや化粧品メーカーなど、幅広い分野の企業を見ていました。

就職活動と並行して大学で研究室を探していたときに、大学院生の先輩から「指導教授と価値観や考え方が合うことが大事」とのアドバイスをもらいました。この言葉は就職活動へ取り組む自身にも響く言葉であり、長く働くためにも、会社の社風や価値観が自分に合っていることを意識するようになりました。

最終的に住友化学を選んだのは、選考などを通じてこうした点を確認できたためです。

私が就活をしていた際の採用ホームページに「チームで協力し良いものを創る、そしてその中で自らを高める」というメッセージを見つけました。私は大学のアカペラサークルでリーダーとして活動することを通して、何事も自分ひとりで進めるには限界があり、周囲と協力しながら進めることがいかに大切かを感じていました。そのため、このメッセージを見たときに
「この会社の考え方は自分の価値観と合うのではないか」と感じたことが印象に残っています。
また、面談や座談会で自分の意見に「それいいね。面白いね」と言ってくださった社員の方々の姿に、雰囲気の明るさや何でも話せるような風通しの良さ、社風の良さを感じ、「自分もこの環境で働きたい」と思えたため、入社を決めました。

【仕事内容】

全世界に安心・安全な製品を届けるための品質検査

大阪工場品質保証部に所属し、製品の検査業務に携わっています。

私が担当しているのはスマートフォンやパソコン、テレビなどに使われる液晶ディスプレイ(LCD)や有機EL(OLED)ディスプレイに使用される偏光板です。偏光板の原料は粉状で、熱を加えて溶かしたあとに温度を下げて固めて加工します。原料が何度で溶けるのかが非常に重要になるため、相転移温度を測定するのです。その他にも、色度測定や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)やガスクロマトグラフィー(GC)などを使用し不純物の有無を確かめる検査も行います。


このように、製品に対してさまざまな分析を行い、結果を確認して、製品としての合否判定を出すのですが、実は品質検査の工程は料理と似ているのではないかと考えています。

料理をするときは、材料が全部そろっているか、傷んでいないかを確認し、材料の大きさをそろえて切り、調理後には火の通り具合や味付けを確認したりしますよね。製品の製造工程も同じで、まずは原料がそろっているか、不備はないかを確認します。問題なければ次の工程に進み、その都度見た目や内容に問題がないか、何度も検査を行います。

品質保証部に配属されたとき、上司からは「品質保証部は会社のブランドを作る、そしてブランドを守る部署だ」と教えられました。おおげさかもしれませんが、品質保証部は製品の品質を守る最後の砦の役割を担う部署だと考えています。全世界に対して安心・安全な製品をお届けする、そのために複数人で何度も確認し、「絶対に間違いない」と確信を持った上で合格判定を出すことを大切にしています。

【印象に残っているエピソード】

マクロを使った業務改善システムを考案・構築

Excelのマクロを利用した業務改善システムを、自ら考案・構築したことが印象に残っています。

品質保証部では、ひとつの材料に対して何十項目もの検査を行います。11項目でもミスや抜け漏れがあれば品質問題につながるので、必ず全項目検査を実施し、記録することが求められるのです。ただ、どうしても人の手で記録をすると、たとえば「0」と「6」などの数字の見間違いや入力漏れ、入力ミスなどが発生してしまいます。そういったヒューマンエラーをなくすことを部全体として進めており、その一環としてExcelを利用した業務改善システムを作ったのです。

入社時にはExcelのマクロに関する知識はありませんでしたが、同じ部署の詳しい方に教えていただきながら、半年間をかけてシステムを構築しました。

ただ、システム構築中はトラブルの連続でした。ボタンをクリックしても何も反応しない、コピー元の列やペースト先を間違える、機能を追加しすぎてマクロが重くなってパソコンが強制的にシャットダウンしてしまうなど、ありとあらゆるトラブルが起きたのです。

その度に、インターネットで解決法を探したり、同じ部署のマクロに詳しい方につきっきりで教えていただいたりして、一つずつ問題を解決していきました。

こうして多くの困難を乗り越えてシステムが完成したときには大きな達成感がありました。しかしそれ以上に、自分が作ったシステムを多くの方に使ってもらい「こんなこともできるんだ」と喜んでもらえたことにとてもやりがいを感じました。

【今後の展望】

先輩のように仕事ができて、後輩から頼りにされる人材になりたい

私の憧れの先輩方は皆、幅広い知識・視点を持ち、スピーディかつ的確に仕事をこなしています。私も、先輩方のように仕事ができて、後輩から頼りにされるような人材になりたいです。

幅広い知識・視点を持つためには、品質保証業務にとどまらず、関連する分野の知識・経験も必要だと感じるようになってきました。また、今後もデジタルツールも活用しながら業務効率化を進め、トラブルが起きたとしてもすぐに対応できる環境を自らの手で構築していきたいと考えています。

【大切にしている軸・価値観】

きちんと確認して、自分自身で納得すること

私が人生を通じて大切にしているのは、自分が納得していないことは確認するまで進めない、完了させないことです。少しでも不安なところがあればきちんと確認し、自分自身で納得してから人に提供したり、説明したりするようにしています。

これは、私の両親の姿勢が大きく影響しています。私が子どもの頃から、両親が会社のことや地域の自治会のことについて「これはきちんと調べないといけないな」と話していたり、会社や自治体の人に対して「ここがわからないから、このお話を聞かなければ回答できません」と話す姿を見てきました。そういう両親の背中を見ながら育ったため、両親の考え方がおのずと身についたのだと思います。

そして、この姿勢は、「間違いない」と確信した上で合格判定を出す品質検査の仕事にとても活かされていると感じます。