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Global Career: Technical Work
海外キャリア
技術系

食料危機から世界を救うヒントを求めて海外留学、乾燥に耐えるメカニズムの探索と解明に挑む。

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Profile

2009年
入社 農業化学品研究所(現 健康・農業関連事業研究所) 探索生物グループ
農作物への環境ストレスを和らげ、単位面積当たりの生産性を向上させる化合物の探索研究
2013年
留学 カリフォルニア大学デービス校 植物科学科
農作物の単位面積当たりの生産性を向上させるメカニズムの探索と解明

Interview

仕事について

所属している研究チームでは、高温・低温・乾燥といった植物にとって過酷な環境ストレスを和らげる薬剤を探索していました。環境ストレスへの耐性を与える化合物を作物に処理し、増収に繋げようという計画です。薬剤の探索方法のひとつとして、薬剤のターゲットを決め、このターゲットを阻害する化合物を探すという方法があります。しかし、この分野の研究はあまり進んでいないため、まずはターゲットの探索・解明、そしてこれらに作用する化合物を探すことになります。つまり、ターゲットとなり得る植物内のメカニズムを探索して見つけ出すこと、そして増産をもたらす薬剤への植物の反応を検出・評価する試験系の構築を主なミッションとして、カリフォルニア大学デービス校に留学しています。

仕事のやりがいについて

化合物の探索は地道な作業の連続でもあり、想定通りの結果が出ないことも多々あります。しかし、自分のアイデアや同僚とのディスカッションが基になり、想定通りの結果が出たときには、達成感を感じることができます。また、環境ストレス耐性のメカニズム解明と、植物に耐性を与える化合物の研究という世界最先端の研究を手がけることの手応えと、自分の日常の努力と成果の積み重ねが、作物の増収に繫がり、世界の食料問題解決に繫がる可能性を持っているということにも、大きな責任と充実感を感じています。とくに、ここカリフォルニアでは水不足が深刻であり、自分の研究内容の成果が強く望まれているということを感じながら仕事に取り組めるのも、大きな魅力だと思います。

入社動機・今後の目標

大学時代に植物の発生や生長を調節する化合物、植物生長調整剤の研究を行っていました。当初は、純粋に科学的な好奇心からでしたが、学ぶにつれ、研究の成果を生かせば、さまざまな作物の増産に繋がり社会に大きな貢献ができる可能性があることを知りました。そこで一般企業への就職を考えるようになり、農薬の世界で多くの実績を持ち、研究にも力を入れている住友化学への入社を希望しました。現在はアメリカで、作物が過酷な環境への耐性を獲得し、増収を実現するメカニズムの探索と解明に取り組んでいますが、ここで良い結果を出し、帰国後、そのメカニズムに基づく化合物の探索と開発を目指したいと考えています。

住友化学のオススメポイント

研究に力を入れているところだと思います。たとえば、わたしの本来のミッションは農薬として機能する化合物の探索ですが、その化合物のターゲットとなる植物内のメカニズムを探索、解明するために、研究者を海外の大学へ留学に出すという判断もできる会社です。もちろん、上司が熱意を持って周囲に働きかけてくれた結果なのですが、研究と開発が事業のベースとなるという企業として確固たる意思が、そこに働いていると思います。大学在学中は、民間企業に行くと基礎研究はできないというイメージを持っていましたが、住友化学に来て、良い意味で裏切られました。ここには非常に恵まれた研究環境が整っています。

海外での仕事の醍醐味

英語さえ出来れば、海外の研究者の論文にもアプローチできるし、国際学会に参加すれば、最新情報も手に入れることができる。日本で働いていたときはそういう風に考えていました。しかし、本当のコアな情報には外部に出ないものもあり、そのような情報には研究者同士のコミュニティの一員にならなければアプローチできないことをアメリカに来て知りました。日本の大学では成果は論文として開示されることが一般的ですが、アメリカでは論文を書かない研究者もいます。企業からの研究費で研究を行い、成果は企業のものとなり、特許として公開されることのない内容もあります。ここに来て、そうした実態を知り、人脈をつてに閉ざされたコミュニティに参加できることも大きな成果だと思います。

ナショナルスタッフとの関わり

ここカリフォルニア大学デービス校は、世界中から研究者が集まっていますので、文化や考え方がさまざまに異なるスタッフと英語でコミュニケーション、ディスカッションしながら研究を進めることになります。そのため、日本のようにあうんの呼吸というのは通用せず、実験を依頼する際も、指示を綿密に行うだけでは足りず、実験の目的から研究の方向性、狙いまで全体像を示す必要がありました。また、自分の存在や能力を積極的にアピールしないと、仕事もうまく進みません。周りのスタッフと協調しつつも、自分の意思を明確にすることが、世界で仕事をする際に必要なことであると実感しました。

日本、海外の働き方の違い

そもそも所属していた職場が研究所でしたので、働き方そのものに日米で大きな違いはありません。しかし研究に対する考え方は日米で違いがありました。日本では仮説を立てる際に、割に広い仮説を立てるのですが、ここではひとつの実験で検証できるような絞った仮説を立てるようにと教授から指示されました。このステップバイステップのやり方だと曖昧な部分が排除できるので、仮説、実験、検証のサイクルによって確実な成果が見いだせるという利点があります。一見、効率が悪いように見えるのですが、この確実なやり方の方が結果的に効率的であるという考え方です。非常にためになりました。

現地でのオフの過ごし方

休日は、妻と買い物に行ったりするほかは、アウトドアで多くの時間を過ごします。週末にはサッカーをやることが多いのですが、とくにルールや決まりもなく、なんとなく大学のグラウンドに集まった人間同士でチームを決め、ゲームをやるという感じです。あとはサイクリングやポットラックパーティーによく参加します。そして、意外だったのは日本人同士の交流が盛んであること。とくにベイエリアは日本人の研究者が多いので、定期的に集まって情報交換を行うだけでなく、セミナーなども開催します。こうしたイベントは単なる交流に終わらず、実際に研究に役に立つ最新情報収集の場となるので、必ず出席するようにしています。



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